そもそも気の感覚がないよ!後編
ほんじつはおめでとうございます。The Kerria S と申します。
本稿は前回の続きです。
気をなかなか感じることができない人向けに書いています。
リラックスしてトライです!
気は情報
これまで(前回まで)の説明では、物理的な感覚受容体からの情報信号又は思考情報によって、手のひらに気感を得る原理を説明してきました。しかしこれだけでは色々と説明がつきません。このままではまさに気を感じすのは”気のせい”となってしまう可能性があります。
ここで重要な概念を受け入れる必要があります。
気は情報である
です。様々な考え方がありますが、ここではこの概念を肯定してください。
そしてもう一つ重要なのが、この世のすべてのものが情報である(超情報場仮説)ということです。
これは仮説ではありますが気功を考えるうえで重要な概念です。簡単に言うと、この世のすべては情報であり、物体は情報の抽象度が低く臨場感を誰しもが持つ状態のものである、とするものです。
物体も情報、思考も情報、そして気も情報です。すべてが情報であるという概念で地続きであると考えます。そして人も情報の集合体です。肉体を構成する情報、思考を構成する情報(内部表現とも言いますね)などです。
そして情報は伝わります。単純に考えると、画像や言語の情報が光や音の波などとして伝わることは簡単に理解できると思います。また小説の著者が考えた内容(情報)が本となり、読んで(視覚+言語でインプットして)、感動して涙がでたりします。これは伝達された情報によって、生体反応が出るもう一つの例です。
また距離が離れていても、そして非言語でも伝わります。この”伝わる”の究極の原理は不明です。しかし私個人的には量子もつれの現象に酷似していると思っています。粒子の状態(スピン)という情報は、どれだけ遠く離れていても光の速度を超えて一瞬で伝えることができます。非常に不思議な現象ですが観測され証明されています。情報の伝達に距離が関係ない一つの例です。
ここでも、なぜ情報が伝わるんだ?と考えすぎないで、量子の世界ではすでにあることが証明されてるんだな、と思ってください。
気をキャッチする
手のひらで気を感じる例として、手指先から出た気を手のひらで感じることを考えてみましょう。
一人で行う場合の気を感じるプロセスとしては、①右手指先から気を出すと念じる(思考する=気を出す情報を書き込む)、②左手のひらでその気を感じているはずと思う(思考する=気(情報)をキャッチする意識) となります。あくまでも自分人の内部で情報のやり取りをしています。(内部表現の書き換え!)
この時ポイントなのは、②の気をキャッチしようとする意識です。能動的に自己の情報を操作(書き換え)しています。
では次に、他人の指先から出る気を考えてみましょう。
そのプロセスは、①相手が指先から気が出すと念じる(思考する=情報が脳と心に書き込まれる=情報となる)、②気をうけとる(能動的に感じる=情報を入手する → 脳にその五感の状況と非言語の領域で書き込まれる)、③気を感じる(これまでの知識と経験から無意識レベルの脳の処理により、手のひらの感覚へと再マッピングされる) となります。
②や③の時、相手の手や自分の手のひらを見ていると、見ているから感じてしまうのではないか?と思う方もいるかもしれません。現段階ではそれでもいいのです。視覚が手のひらの感覚に再マッピングされているので、一番大事な共感覚はできていることになっています。
気を感じていることを否定しない
自分一人でやるにせよ、誰かとやるにせよ、この気の感覚は非常に微細です。異世界漫画のように手から炎が出るくらいの感覚があるなどはありえません。
ですので、少しでも何か感じたら、その感覚のフォーカスしていきましょう。そして育てるつもりで感じ続けてみましょう。
「感じるはずがない」「気のせいだ」と思わずに、感覚を大事に楽しみながら続けてください。
途中でその感覚が消えてしまったら、思い出して(思考してインプット)感じるかどうかトライしてみましょう。
最初は日によって、体調によって、気分によって感覚が安定しません。初めての自転車がうまく乗れないのと一緒です。脳へのインプットと再マッピングを繰り返すのです。
そしてリラックスが重要です。
気を感じるためにはリラックスが需要です。手のひらもそうですが、腕、肩、表情、肩、背中などなるべく全身のリラックスです。
リラックスにより、血流の上昇、思考のクリア化、感覚受容体の感度上昇などが引き出され、結果として気を感じる素養が出来るのです。
本日のプチワーク
本格的な気を感じるワークです。気を感じるように感覚を研ぎ澄ませるのがコツです。
プチワーク4
プチワーク3(前回参照)の状態から、手のひらを向かい合わせたままゆっくり左右に放していきます。数cm離した状態で手の位置を前後上下にずらしてみましょう。左右に開いたり閉じたりしてみましょう。ゆっくりです。リラックスです。
プチワーク5
刺激を与えてから、プチワーク4の手のひらを向かい合わせて気を感じるのをやってみましょう。
①手のひらをこすり合わせる(やけど寸前まで)、②お湯に手を浸けてみる(しっかりと温める)、③蛇口やシャワーで温流水を受けてみる、③手首から先を完全に脱力してぶらぶらと振ってみる、④心臓よりも高い位置で長時間合掌してみる(これは伝統的な手の感覚開発法です)、⑤息をハーっと吹きかけてみる、などなどこれ以外にも刺激を与えてから、その刺激をキープするような意識で感じてみましょう。
プチワーク6
本文中にもありますが、左手のひらに向かって右手指先から出る気を感じてみましょう。気を出す意識をもちましょう。よくわからない時は口に出しましょう。「気が出ている」「気を出す」と。
最初は手のひらと指先の距離は5㎝ぐらいから始めましょう。感じない場合は少し近づけたり離したり、指先を円を描くように手のひらを添わすように動かしてみましょう。
徐々に距離を開けてみましょう。そして指先をゆらしてみましょう。水面を揺らすようにその波が伝搬させるイメージでもよいですね。そして左右の役割を入れ替えて同じことをしてみましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか?なにか感じることはできたでしょうか?
一人で行っている方は、その感覚が気の感覚なのか、そうでないのか判断ができないかもしれません。しかしこれまで説明したように、そのなんだかわからない感覚は脳がマッピングしている感覚であることは間違いありません。
ですので自信を持て、楽しんで、続けてみて下さい。必ず感じる事が出来ます。
そして気を感じる事が出来たら、諦めていた気功の練習を始めてみてください。
先生がいればベストですが、今は良質なコンテンツがいろいろそろっています。インターネットや本を参考にしても構いません。
気功は楽しいのです。節度をもって楽しむのです。これを読んでくださる人も好きになっていただけると嬉しく思います。