気功的筋力へのアプローチ
ほんじつはおめでとうございます。The Kerria Sasaと申します。
今回は気功の施術に役立つ、気功的筋力アプローチについて述べてみます。
人体の構造や機能をどのように見るのか?
様々な療術・施術でその見方は千差万別です。
同じ流派の中でも組み合わせて考えるのが一般的です。
骨格、血管、筋膜、皮膚、リンパなどなど・・・・。
気功も同じです。
経絡や経穴に重きを置く、伝統的中国気功(導引、吐納、行気、布気などと呼ばれていたいこともあるようです)もありますし、
邪気にのみ特化して、人体の構造を考えないところもあります。
そのなかで重要な人体へのアプローチとして、人体は筋力によって機能するという考えがあります。
手や足を動かすのにも、それぞれの筋力が必要です。
またそれだけではなく、内臓も筋力が必要です。一番わかりやすいのは蠕動運動でしょう。
消化をするために胃を動かしたり、物を運ぶために腸が動いたりします。
目も筋力で調節します。近視や遠視の一つの原因は筋力の低下と言えます。
血管(動脈)を保つためには筋力(平滑筋による)が必要です。
このように筋力は人体が機能するために必要な機能なのです。(当たり前ですが)
実はここまで”筋力”という表現をしています。
”筋肉"と言っていません。
ここでいう筋力は”機能”を指しています。
筋肉は”物体”を指しています。
気功で扱いたいのは機能の抽象度です。
機能は取り出せません。すなわち情報的なのです。
(情報=気 でした!)
筋肉は物理抽象度であり、筋力は機能の抽象度といえます。
機能の抽象度のほうが高く、筋肉が担う機能を包摂しています。
たとえば、基本機能である収縮と弛緩による骨格の可動、体温を保つための発熱、血液のポンピングなど、すべて筋肉が担う機能であり、これを”筋力”とするとよいでしょう。
気功において筋力という切り口(アプローチ)を知っておくと非常に便利です。
色々な施術が出来ます。
症状、病状、病気に適応ができるのです。
今回はその中でもっとも気功で使いやすい(と私は思ってます)アプローチを紹介します。
それは ”筋力を引っ張る” 感覚を伴った気功の施術です。
”筋力を向上させる”のほうが、筋力をすべて包摂してるようですが、実際に施術する際は”引っ張る”ほうが扱いやすいです。
というのも、気功で重要なのは臨場感だからです。
ふわっとしていはダメです。明確な感覚(共感覚)による情報操作が必要です。
そのためには”引っ張る”が臨場感を生成しやすいのです。
この”引っ張る”は、対象を本当に引っ張る感覚です。人体の上方や機能する方向に引っ張る感覚でOKです。
これにより、”筋力”に働きかけること出来ます。
例えば、胃であれば、上下左右に引っ張ります。
近視であれば、目のレンズを上下左右に引っ張ります。
ひざの痛み出れば、ひざの痛む部分を上方に引っ張ります。
本当に手でつかんで引っ張る、紐をつけて引っ張るような臨場感です。
これにより、筋力機能の抽象度の情報に働きかけ、物理抽象度の人体に反映させるのです。
今回の機能と物体の考え方は気功を行う上でとても重要です。
気功という情報を扱う抽象度の技術のはずなのに、いつの間にかマッサージと同じような抽象度を扱っていることがあります。
臨場感を追い求めるあまり、いつの間に物理抽象度におちてしまう・・・・(私だけ?)
これを防ぐためにも、気功の抽象度をキープしましょう!ということですね。
ほんじつはここまでとします。