気=情報が同調する例のウソホント
ほんじつはおめでとうございます。The Kerria S と申します。
今回は、気の特性のうち、永遠のテーマである”離れたところに届く、又は距離の制約を受けない”点について述べていきたいと思います。結論はありませんが、いくつか紹介したいことがあるのです。
気とは何か?(おさらい)
本ブログでも折に触れて述べてきました。気は情報と考えています。
認知科学式気功ではヒーラーからヒーリー(クライアント)に、気が届くことによりヒーリーの内部表現が書き換えられることで、肉体的、精神的に変化が起こすととらえます。ヒーラーからヒーリーへ情報が届けられ、その情報によって書き換えが起こるという方法論です。
そしてヒーラーとヒーリーの距離は離れていても気を届けることが可能で、その距離の長さは関係ないと。
ですので、情報(=気)が離れていても伝わる事例を持ってきて、その根拠(又は例)とすることが多いようです。(私も最初はそのような説明を受けました)
同調作用のウソホント
この”気が届く”は、同調、又はホメオスタシス同調で説明されることが多いです。離れた人から人に何らかの情報(この場合は科学機器では不可知のという意味)が伝わり影響を与えることへの説明がされることがあります。
生理周期の同調
人と人の間で起こるホメオスタシス同調の例として、生理周期の同調ということが言われます。生活空間を共にする女性の生理周期がどいう言うわけかそろってしまう現象です。
この現象が多く言われるようになったきっかけは、1971年”Nature”に掲載された研究で、大学の寮で生活する女子学生135人を対象に実験を行い、ルームメイトや親しい友人との月経周期が近づいていき、ついには生理の初日が重なることを発見したと発表したことによります。「ドミトリー(寄宿舎)効果」と言われます。
私もこの説明を多く受けました。人は目に見えない何か(暗に気と言っている)の作用で生体活動をも変えることが出来るのだと。
しかし、よくよくこの事例を調べてみると、ほぼほぼ科学的には否定されているようです。感覚的には多くの女性が感じる現象のようですが、実はきっちりとしたエビデンスがないのです。
まずは脇から出るフェロモンによる作用の可能性があることが判明しています。物理的な情報によるものの一面です。1998年、女性の脇の分泌物を別の女性にかがせると、月経周期に影響を及ぼすことが明らかになりました。
決定的に否定されたのが2017年に英オックスフォード大学で行われた大規模な調査です。リンクをつけておきます。
「女友達と生理の周期が重なる」はウソだった:英大学が検証 | WIRED.jp
Do menstrual cycles sync? Unlikely, finds Clue data
データサイエンス的な手法も用いて1500名の詳細な調査をしたとのこと。これによると生理の同調はない(気のせい)と結論付けられています。
ホメオスタシス同調自体を否定するものではなく、あくまでも生理の同調作用はないということですが。
猿山の猿又は百匹目の猿
そしてもう一つ気功の世界で情報が伝わる例として扱われるのが”猿山の猿”です。これは猿山の猿が芋洗いを始めたところ、交流のない別の猿山の猿が同様に芋を洗い始めたことを指します。猿は人間ではありませんが、無意識での同調が起こり、距離が離れたところに情報が伝わったと理解されています。
しかしこれもすでに否定的な見解が多いです。下記にリンクをつけておきます。
実はエビデンスは一切なく、虚構であることは1990年より前に確定していましたが、その後かの船〇幸〇氏が紹介したことで、その後も様々なところで事実として紹介されていたようです。
距離が離れた同士で同調が起きることがあるという良い例だったのですが、その事実はなかったようです。これらの事実を知った時、個人的には非常に残念な思いをしました。
離れたところに情報が伝わるエビデンスは無いのか?
実際に気功師は離れた相手に対して内部表現の書き換えを行うことができます。私を含め多くの気功師が確信しています(残念ながら全てのではない)。
距離の長短は関係ありません。目の前にいるクライアントに手をかざすタイプの気功だとしても、そのクライアントの対象部とは、数十CMの距離はあるでしょう。離れているのです。そして地球の裏側にいるクライアントの内部表現を書き換えることもできます。距離は関係ないのです。(臨場感を保つには近いほどよいことが多いですが)
以前にこれらの私的見解として以下の項で書いています。
また距離が離れていても、そして非言語でも伝わります。この”伝わる”の究極の原理は不明です。しかし私個人的には量子もつれの現象に酷似していると思っています。粒子の状態(スピン)という情報は、どれだけ遠く離れていても光の速度を超えて一瞬で伝えることができます。非常に不思議な現象ですが観測され証明されています。情報の伝達に距離が関係ない一つの例です。
いずれにせよ、距離が離れた所へ情報(量子もつれの場合はスピン)が伝達する現象が、科学的に証明(確認)されているわけです。
テレパシー実験の例
量子もつれが気の特性とイコールである証拠にはなりませんが、テレパシーについても同じように量子もつれを仮説している人たちがいます。リンクを張っておきます。
ここには離れた人同士の脳波などに相関が取れたという報告があります。
英語ですが、元の文章は以下のリンクです。
Correlations between brain electrical activities of two spatially separated human subjects
Event-related electroencephalographic correlations between isolated human subjects
脳の変化は心の変化。脳と心は一体です。脳(脳波など)に変化があるということは、内部表現に変化があるということです。(無意識領域も含まれますね。)
これらの事実は、見えないことを扱う気功師にとって非常に素晴らしいことです。(量子もつれ以外にもまだ解明されていない原理があるのかもしれませんね。)
最後に
離れたところに気功師の気が伝わる本当の原理はわかりません。量子もつれだけで気功のすべての現象が解明できたとは言えません。
しかし気功師たちは臨場感を持って、確信をもって、日々励んでいます。